謡曲「熊野」を絵入りの彩色写本にしたもの。詞書が画中に書かれ、絵巻の遺風のある古写本である。曲亭馬琴や屋代弘賢らは、『耽奇漫録』で、このような本を「絵入古本」と称して賞玩している。慶長前半頃の製作と推定され、巻末の詞書5行のみ後代の補写である。遠江国池田の宿の娘「ゆや」は平宗盛に仕えていた。病気の母から手紙が届き帰郷を願うがかなわない。清水寺の花見で歌を詠じつつ舞うと、ようやく宗盛から許しが出る、という物語。古来謡曲の中で最も好まれた曲の一つ。バジル・ホール・チェンバレン旧蔵。 ゆや 奈良絵本 (彩色絵入写本) 国立国会図書館 ゆや 資料種別 : [書写資料] 木箱入り 装丁 : 和装 挿絵14図 false 1冊 ; 30.9×22.9cm 書名は題簽による 巻末1丁は補写 紺地空押し唐草模様 1500 漢字ひらがな交じり 2021-12-09 2021-12-09 Japan [慶長年間] [写] 印記: 英王堂蔵書, 眉壽堂章 000009197464