退休告襲参判使記録
- <「宗家文書」の解題について>「宗家文書」の解題は、「国立国会図書館「宗家文書」目録」(『参考書誌研究』第76号)の分類ごとに作成されています。以下は、目録分類「3送使関係(7)退休使・給仮使・体情使」のうち、『退休告襲参判使記録』についての解題です。年代順目録は、リサーチ・ナビ調べ方案内「国立国会図書館所蔵「宗家文書」」を参照してください。書誌情報タブ(詳細レコード表示)の「被参照資料(URL)」の項目に関連資料へのリンクがあります。<解題>3 送使関係(7)退休使・給仮使・体情使『退休告襲参判使記録』 1冊元禄15年(1702)「退休使(たいきゅうし)」「告襲使」「印替使」の記録が合冊されている。このうち「退休使」は、隠居後も前年まで朝鮮関係の役儀を勤めていた天龍院(宗義真)の退役を報告する臨時使節で、儒者の雨森東五郎(芳洲)が随行した使節としても知られている。「告襲使」は藩主宗義方が天龍院の後をついで襲職したことを報じる使節。「印替使」はこの交替により書契(公文書)に押印する図書(銅印)が変わることを報告する使節で、通常は「図書使(としょし)」と称す。これら三使節は、それぞれ時期をずらして別個に正使以下の使者が書契をもたらしており、接待基準はいずれも「参判使」(大差倭)扱いとされている。(田代和生)(2017.3)